お客様が長く居たくなるお店をつくるとき、多くの方が照明・座り心地・メニューを整えます。ですが、意外と最後まで手が回らないのが「音」です。ここで言う音とは、単に「何の曲を流すか」ではありません。その音が、空間のなかでどう広がるか——つまり「音環境」を整えるという視点です。本記事では、"長居したくなる店"という悩みから出発して、BGMと音環境の違い、そして音を整えるという考え方までを、順を追ってご紹介します。
なぜ"長居"は生まれにくいのか
「長居しにくい店」には、たいてい共通する居心地の要素があります。
「せっかく来てくださったお客様に、もう一杯ゆっくり飲んでいってほしい」——カフェを営む方から、よく聞くお悩みです。けれど現実には、コーヒーを飲み終えるとすっと立ち上がって帰ってしまう。席は空いているのに、なぜか長く滞在してもらえない。そんな声を耳にします。
多くのお店が、まず目に見えるところから整えていきます。柔らかな照明にする、身体を預けやすい椅子を選ぶ、もう一品頼みたくなるメニューを用意する。どれも大切な工夫で、居心地は確かに変わります。
ところが、これだけ手を尽くしても「なんとなく落ち着かない」空気が残ることがあります。理由がはっきり言葉にならない。お客様自身も「居心地が悪い」とまでは思っていない。それでも、無意識に「そろそろ出ようかな」という気持ちが働いてしまう——。
その"なんとなく"の正体のひとつが、音であることは少なくありません。見た目には気を配っていても、耳に入ってくるものは後回しになりがちだからです。
人は空間を「目」だけで感じているわけではありません。厨房の物音、隣の席の話し声、そしてBGM。こうした音の重なり方は、居心地の印象を静かに左右します。目に見えないぶん、対策も後回しになりやすい領域です。
BGMと"音環境"は何が違う?
BGMは「かける音楽」、音環境は「空間全体の音の在り方」です。
「BGMなら、もう流しているよ」という方も多いと思います。実際、音楽を流すこと自体は、いまやどのお店でも当たり前になりました。ですが、"長居したくなる空間"という視点で見ると、BGMを流すことと、音環境を整えることは、少し違う話です。
BGMは「どんな曲を、どのくらいの音量で流すか」という選び方の話です。いっぽう音環境は、その音が「空間のどこから、どんなふうに広がってくるか」という、もう一段広い視点です。
たとえば、天井の一点から音が降ってくると、人は無意識にその発生源を意識します。けれど、音が空間全体にやわらかく満ちていると、どこから聞こえているか分からないぶん、音楽が"風景の一部"のように溶け込みます。同じ曲でも、広がり方が違えば、空間の印象はずいぶん変わるのです。
ここで大切なのが、「音量を上げずに心地よさをつくる」という考え方です。にぎやかさを足したいとき、つい音量を上げたくなります。けれど音量を上げれば、会話がしづらくなり、かえって落ち着かない空間になってしまうこともあります。
音を大きくするのではなく、音の"広がり方"を整える。ちょうど、冷房の設定温度を下げるのではなく、風が部屋全体にゆきわたるように空気を動かすのに似ています。強く効かせるのではなく、空間になじませる。この発想が、"長居したくなる"音環境の土台になります。
音を"整える"という考え方
音環境という視点を形にした選択肢のひとつが「波動スピーカー」です。
こうした「音を空間になじませる」という考え方を、製品として形にしたものがあります。エムズシステムが手がける波動スピーカーです。
一般的なスピーカーは、正面に向かって音を飛ばす四角い箱の形をしています。そのため、正面に座る人と、横に座る人とで、聞こえ方が変わりやすいという性質があります。
これに対して波動スピーカーは、円筒形をしています。そして音が特定の方向ではなく、360度に広がる——ぐるりと全方位へと音が満ちていく設計です。そのため、どの席に座っても音の当たり方が偏りにくく、空間全体に音がやわらかく溶けていきます。

素材にも特徴があり、自然素材ならではの落ち着いた音の質感が、店内の空気になじみます。大きな音で存在を主張するのではなく、空間にそっと寄り添う——エムズシステムが「音のエアコン」と呼ぶ思想が、この形に込められています。
実際に選ばれている店舗の例
飲食店をはじめ、人が集う空間で実際に導入されています。
波動スピーカーは、こうした音環境の考え方に共感される方々に、実際に選ばれています。飲食の場では、上島珈琲店や、日本料理の銀座 吉兆といった店舗でも使われています。
どのお店も、大きな音でにぎやかさを演出するのではなく、その空間にふさわしい音の在り方を求めて選ばれています。「これを置けば必ずこうなる」というものではありません。あくまで、"長居したくなる店内づくり"を考えるうえでの選択肢のひとつとして、こういう考え方・こういう道具もある、とお伝えしたいのです。
音の広がり方を、実際の空間で体感してみませんか。
この記事でご紹介した「音の広がり方を整える」という感覚は、言葉よりも実際に聴いていただくと伝わりやすいものです。M's system では、波動スピーカーの音環境を実際にお試しいただける機会をご用意しています。ご自身の空間づくりのヒントとして、まずお気軽にお越しいただけましたら幸いです。
まずは資料で、お家でごゆっくり。 新富町にお越しの際は、試聴も承ります。
よくあるご質問
BGMを流すことと「音環境を整える」ことは、何が違うのですか?+
にぎやかさを出したいとき、音量を上げるのではいけないのですか?+
波動スピーカーは、一般的なスピーカーと形や音の広がり方がどう違うのですか?+
実際にどのような飲食店で波動スピーカーが使われていますか?+
波動スピーカーの筐体や振動板に、木や紙などの自然素材が使われているのはなぜですか?+
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