長く再開発を待った八重洲エリア。その中心で、地上と地下を結び、街を広げてゆくヤエチカ。リニューアルが目指したのは、ただ通り過ぎる場所ではなく、記憶に残る空間だった。
八重洲地下街株式会社専務取締役・丹羽 亨様と、エムズシステム代表・三浦 光仁。視覚、嗅覚、そして聴覚。五感に訴える地下街づくりと、音の役割について語り合った。
三浦リニューアルを重ねられて、第一弾、ヤエチカの新しいロゴもできてオープンされました。ここでエムズシステムのスピーカーもご採用いただいています。まずは、このリニューアルが目指したところをお伺いできますでしょうか。
丹羽今回、長年あの八重洲エリア、ここがなかなか再開発が進まない中で、やっとそういう場面に来たなというのが、この八重洲エリアです。そういう中で、うちの果たす役割っていうのは、やっぱり街を、地上と地下を結んで、街を広げていきたいなという思いもあって。その中心として活躍できれば、あるいは皆さんと連携できればなという思いがあります。
丹羽うちの地下街っていうのは、どっちかというと公共地下道なんで、公共的に役割を果たしていかなきゃいけない。ものすごい方が毎日毎日、通行してはいただいてるんですけど、実は通行客の7割ぐらいは、ただ歩いていただいてるだけ。地下街全体に回遊していただくのは、なかなか30%ぐらいの方たちなんですね。
丹羽その考えの中には、一つには、会社あるいは商業施設としてのロゴをちょっと変えてみようかなと。ロゴタイプとかロゴカラーとか、あるいはタグラインを考えたりして、そういったものを見える化していきたいなっていうのがございます。
丹羽もう一つは、なんか記憶に残るようなエリアがあってもいいなと。例えばカレーのまとまったゾーンを作ってみたり、ラーメンのゾーンを作ってみたり、新しい考えのテナントさんを導入したり。そんな考えでやってます。
丹羽地下街っていうのは、どちらかというと、なんとか暗いとか、閉塞感があるねとか、そんなイメージがやっぱり皆さんあると思うんですよね。どうしても、その文字を見たり聞いたりすると、勝手にそういうふうに思っちゃう。だから、うちの場合には、通っても、逆に言えば通りたくなるような、快適な空間、こういったところを目指す。っていうのが今回の大きな考えです。
丹羽例えば人間なんで、季節を感じるとか、五感に訴えるような地下街であるべきかなという中で、御社にもご活躍いただけるのかなっていう部分です。
三浦例えばデジタルサイネージも、3年前に導入して。
丹羽非常に公共的な役割もものすごい果たしてるんで、そこが目から入ってくるような、視覚的な訴えがあるじゃないですか。でもう一つに、ここ通るとなんかいい香りがするねっていう、香りがここに漂うような、そういう仕組みも導入してます。
丹羽それからもう一つが、御社の、要は耳から入って、何かこの空間が快適に感じるねとか、なんかホッとするねなのか、伝えたいものはよく聞こえるねとか。やっぱり五感に訴えるような地下街であるのかなということで、これが今、実現しつつあるかなということです。
丹羽まさにここがちょうど、TOKYO CURRY QUARTET、カレーの専門店さんが4つ。今までここのゾーンがセンタースポットというところなんですけど、どっちかというと何もない、まっさらな空間ではあった。やっぱり皆さんが立ち止まって、憩いの場になるようなスポットにしたいなという思いがあって。朝から晩まで、皆さんが休憩していただくようなスポットになったんで、大成功してます。
丹羽だから、ここに御社のスピーカーがしっかりと入って、その奥のカレーの各ブランドにも、それぞれ店舗に入ってます。4つのお店にそれぞれ入れていただいて、まさに「音のエアーコンディショナー」という効果を評価していただいて。1年前に試験的に、うちの会員制クラブの休憩所に入れて、その1年間、皆さんに聞いていただきながら、こういう地下街に広げていきたいなっていうのが、やっと今、実現したということですね。